生産性を上げて5時に帰る。

民間→小学校教員 毎日5時に職員室をさる。その実現のための『生産性の高い教師の働き方』を中心に呟きます。最小の労力で最大の成果を生み出す。目指すは ビジネスと教育の融合。

#54 イシューからはじめよ

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今回は、働き方の本質に斬りかかる記事です。向こう傷を恐れずに。

イシューとは『答えを出す価値のある問い』です。

仕事において、ある目的を達成するために取り組むべきイシューは、複数あります。

イシューA

イシューB

イシューC

 

その選択を間違えた状態をイシュー違いとします。

実は、そのイシュー違いのせいで、勤務時間がむやみやたらに引き伸ばされ、しかも成果が出ないという悪循環に陥っているパターンが非常に多いと感じます。

では、具体的にイシュー違いとは、どのようなケースを指すのか考えたいと思います。

 

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これはトヨタのかたづけ」で扱われていた、典型的なイシュー違いです。

目的 倉庫内のモノをフォークリフトで効率的に移動させる。

イシューA できるだけ速くフォークリフトを運転すればいいのでは?

倉庫内は在庫で山のようになっており、通路も狭く曲がりくねっていました。そうした中を、鮮やかなハンドリングで小気味よくフォークリフトを運転する作業者がいました。

彼を指差しながら現場のリーダーは自慢げにこう言いました。

「彼は運転が上手いでしょ。コーナーに来ても、スピードを落とさず、すっと曲がれるんです」  

       引用:トヨタの片づけ

 

これは、イシューの選択を誤っています。

正しいイシューは、こうです。

イシューB ムダな作業がゼロになるように、過剰在庫の整頓すればいいのでは?

倉庫内の整理整頓をすれば、誰でも簡単にフォークリフトでスムーズにモノを動かせることが出来るようになります。その方が、圧倒的に生産的です。

一見すると、フォークリフトの運転の達人は、メチャメチャ仕事が出来る人に見えますが、本質的にはそうではない。ただ、動いていることに満足しているからです。動いた結果、付加価値を生んでいるかどうかが大切なのです。

 

 

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目的 勤務時間中に仕事を終わらせる。

イシューA 放課後、休む時間を惜しんで算数プリントの丸付けをハイスピードですれば良いのでは?

 

これは違うと思います。授業中に出来ることを、放課後へ移動させただけです。

 

イシューB 授業中に、必死で丸付けを終わらせれば良いのでは?

Aよりは良いですが、算数の授業で教師がワーカーとして丸付けに縛られ過ぎては、授業全体のマネジメントができなくなるので、これも良くないと思います。

 

イシューC 丸つけを自分達で出来るような仕組みにすれば良いのでは?

予め答えを書き込んだプリントを作っておいて、出来た子から給食台で丸付けをさせる。(それは、良い加減じゃない?という意見をお持ちになる方もいらっしゃると思います。その点に関しては次回の『#55 最適解』で補足します。)

 

これは、あくまでも一例に過ぎませんが、より小さな労力で、大きな成果を生み出せるようなイシューを模索し、正しく選択することで、生産性を上げていくマインドを持つことが重要です。

 

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教師は、ある意味会社員です。教育委員会や学校という会社のね。

そのため、個人としては、全く成功の見込みのない商品の営業をしなければならないシチュエーションに出会うことも少なくありません。

そういった仕事に直面した時、「これはイシュー度が低いから投下する労力を抑えよう」という意識を持つことで、成果の出ない仕事に割かれる時間を抑えることが出来ます。

 

例えば、こんなパターンだと思います。

目的 生徒指導上の問題を減らしたい

イシューA 標語を作ろう。

イシューB 啓発ののぼりを作ろう。

 

こういった取り組みって、全国でよくあるパターンではないでしょうか。

控え目に言っても、これはクソイシューです。

標語を作って子どもの荒れが収まるならば、何万首も標語を作れば良いし、のぼりを立てて問題行動が減るならば、100億兆万円でも予算を取って、日本中におっ立てれば良い。

知的生産を諦め、安易に物的生産に走る悪い例です。何にも出来ないからと、せめて物理的に目に見える何かを作って、仕事をしたふりをしているだけです。

こういったクソイシューをクソイシューと気付かずにクソ真面目に取り組むことで勤務時間が伸びていることって、日本中で起こっているはずです。

 

イシューC 楽しい授業をすれば子ども達は落ち着くのでは?

こういったイシューが選択されるべきだと、個人的には感じています。

 

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体力テストの準備って、結構大変ですよね。

ソフトボール投げのライン引きは、特にです。

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目的 ソフトボール投げのラインを効率良く引く

イシューA 気合いで乗り切ればいいんじゃね?

体育主任は体育会系が多いがゆえ、こういう思考に陥りがちだと思います。多分、日本の体育主任の6割ぐらいが、「俺がライン引くの一番早いぜ!」って思っている気がします。

 

イシューB 道具を工夫すれば、もっと楽に早く引けるのでは?

 

このように、お金で解決できる問題も多かったりします。

例えば、体力テストの記録・個票作成はアウトソーシングできれば一番良いと思ってるんですが、なかなか通りません。児童1人当たり200円とかで出来るみたいなんですけどね。

 

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長くなりましたが、つまるところはこうです。

イシューからはじめよ

例年通りやっている仕事、本当にこれでいいのか?

そう問いかけ、より成果を生むイシューにのみ時間と労力を集中投下して、生産性を上げていくマインドが大切です。

 

今日の学校現場では、余りにもイシュー違いが頻発し過ぎています。

成果を生まない旧来の方法に疑いの目を向けず、盲目的に信仰して踏襲し続ける。

そして非効率が伝統的に受け継がれていく。

どこかで、誰かが、この流れを断ち切っていかないといけない。

真のイシューが見つかれば、やることは劇的に減って行くはずです。