生産性を上げて5時に帰る。

民間→小学校教員 毎日5時に職員室をさる。その実現のための『生産性の高い教師の働き方』を中心に呟きます。最小の労力で最大の成果を生み出す。目指すは ビジネスと教育の融合。

#37 指導の生産性2〜コインを裏返すな〜

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前々回の『指導の生産性〜北風と太陽〜』に引き続き、指導の生産性をテーマに書きます。

 

最近、改めて思うことは『指導の生産性』を上げることは、働き方改革に直結するということ。

これが上がってこないと、指導の歩留まりが悪くなり、時間を費やしても費やしても、クラスが良くなりません。そうすると、問題事象といったイレギュラーが連発して、仕事も雪だるま式に増えていきます。

 

さて、コインとは一体?

 

マッキンゼー(現センジュヒューマンデザインワークス代表)の大嶋祥誉さんの著書『マッキンゼー流 入社1年目の問題解決の教科書』に、こんな言葉があります。

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『コインの裏表で考えない』

 

実はこの言葉が強烈に刺さっていて、常々意識するようになっています。

 

コインの裏表で考えた、問題解決方法とは、具体的にどんなものなのでしょう?

 

コインの表 「商品Aの売り上げが低下している」

コインの裏 「商品Aの販売促進をしよう」 

 

これがその一例に挙げられていました。

 

もしかしたら、商品Aは消費者にとっての魅力を失っているなどの原因で、市場における役割が薄くなってしまっているのかもしれません。

その商品に販売促進というコストを投下しても利益には繋がらないでしょう。

 

しかし、こういったコインの裏返し的指導が、学校現場では頻発しているように感じます。

 

1. 問題事象発生

こんな例を考えてみました。

 

壁に『死ね』と落書きした子がいた。

 

こんな時の、コインの裏返し指導とは・・・

 

「死ねって落書きしたらアカンやろ!」

 

この時の子どもの心境

(んなことは分かってるわ!)

 

さらに、正論をかざして

「なぜなら、みんなのモノは学校のお金で買ったものだから…」

 

こういうケースにおいて、正論ほど子どもの行動を変える力がなく、また子どもを苛立たせるものはないといって良いでしょう。

 

子どもはそんなにバカじゃない。

 

死ねって書いてはイケないことぐらい、誰でも分かってる。

 

しかも、「俺のこと何も分かってへんクセに!」という無用な反発や、不信感をも生んでいきます。

 

この他に有りがちな指導が『ダメなぜ指導』

「なぜ、こんなことするの?」

「なぜ、みんなのモノに落書きするの?」

 

これらに共通することは「答えようのない問い」であるということ。

 

それらの問いへ、子どもたちが唯一返すことのできる答えは「ムカついたから」

 

そんな問いは、子どもを変えるのはこれっぽっちも役立ちません。

 

 

2.コインを裏返さない指導

では、どういった指導を心がけるべきなのか。

そのフレームワークを自分なりに考えてアウトプットしてみます。

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①共感

まずは、寄り添い、共感する。

「そうかそうか、死ねって書きたいぐらいムカつくことがあったんやなぁ。先生も子どものときそういう気持ちになること、よくあったわ」

 

『先生も子どもの頃』を枕詞にした共感は、強烈に子どもの心に染み込む気がします。

 

②なぜ?

次に、理由の掘り下げ。

「なぜ、ムシャクシャしていたん?」

「そうか、そうか、何で怒られたん?」

「そうかそうか、自分が思ってることと違うようにとられてんやな」

 

これを5回も掘り下げれば、子どもの心は次第にほぐれて来るはずです。

 

前回と同様ですが、なぜなぜ分析ですね。

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③なぜなら

そして最後になぜならを。

要するに、正論を説く。

「やっぱり、みんなのモノに暴言を落書きするのはよくないよな」

 

すると、子どもはある程度落ち着いて、話を聞けるレベルになってきているはずです。

 

 

3.まとめ

これはあくまでも一例であって、全てに通用するとは思っていません。

しかし、問題事象を繰り返すような子どもに対して、コインの裏返しが有効なシーンは少ないということは、疑いようのない事実です。

 

過去の自分がそうでしたが、ついカーッとなって短絡的にコインを裏返した指導をしてしまいがちです。

 

でも、それらはマイナスの成果を生んだとしても、プラスの成果を生むことはゼロです。

 

短気は損気です。

 

コインを何度もクルクル回す指導を心がけていきたいですね。

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