生産性を上げて5時に帰る。

民間→小学校教員 毎日5時に職員室をさる。その実現のための『生産性の高い教師の働き方』を中心に呟きます。最小の労力で最大の成果を生み出す。目指すは ビジネスと教育の融合。

#38 エッセンシャル思考

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エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考

 

 「もし、何か一冊ビジネス書をすすめるなら?」と聞かれたら、私は迷うことなく、グレッグ・マキューン氏の「エッセンシャル思考」を選びます。(さっき読み終わったばかりですが…)

 

 

 一体なぜか。それは、今日の学校現場は、マキューン氏が言うところの「非エッセンシャル思考」の巣窟であり、それを解決へと導くものが「エッセンシャル思考」だからです。 

 

 では、非エッセンシャル思考を象徴する言葉を挙げていきます。「どれも大事だ」「全てやらなくては!」「はい、やります!」「何とか頑張ります!」「全部やろう!」・・・

 

 こういったことを繰り返していくうちに、本当に大切なものを見失って行きます。

 

 その結果「どれもが中途半端だなぁ」「何か振り回されているなぁ」「あぁ疲れた」と、頑張っている割に、成果が上がらず疲労感や焦燥感ばかりが募っていく。

 

 そういった状況に陥っているパターンは、とても多いのではないでしょうか。過去の自分もそうでした。

 

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これは、全てに手を出した結果全てが出来ていないという最悪の状態だといえます。非エッセンシャル思考で仕事を進めてしまった悲劇です。

 

非エッセンシャル教師がピッチャーの場合

 非エッセンシャルな教師を野球のピッチャーにたとえましょう。責任感とやる気に満ち溢れた非エッセンシャル教師がマウンドへと向かいます。さぁ、いよいよプレーボール!ハツラツとした表情で先頭打者に対して全力投球で挑みかかります。ストライク!ストライク!ストライク!見事なピッチングで三球三振です。続く2番打者にも・・・(中略) 

 

 

そして、無失点のまま迎えた3回表。下位打線からです。8番打者に対して自慢の剛速球に、キレのある変化球も交えて攻略して行きます。フルカウントからストライクゾーンギリギリに投げ込んだストレートは惜しくもボール。フォアボールで歩かせてしまいます。(中略)

 

 続いて5回表を迎えました。フォアボールから始まった3回の3失点が痛かったようです。初めの勢いはなく、疲れが表情にも表れてきています。迎えるは1番打者。球威は目に見えて落ちており、変化球のキレも無くなってきています。連打とファーボールでノーアウト満塁のピンチ。迎えるは相手チーム一番の打力を誇る4番打者です。自信なさげに投げたボールは失投となり、ど真ん中に。カキーーーン!打球は大きな放物線を描き(中略)

 

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 5回で10失点の大炎上で敗戦投手となった非エッセンシャル教師投手。そのコメントを見ると「いやぁ、一球一球全力投球で一生懸命頑張ったんですけね・・」 

 

 残念ながら、頑張ることは手段であって、目的ではありません。先発投手に課された仕事(目的)は勝利です。そのためにには、相手打者との駆け引きの中で、投球の組み立てを考えていく必要があります。クリンナップを張るような強打者に対しては、スピードのある直球や、キレのある変化球を駆使して打ち取る必要があります。しかし、下位打線の打者に対しては、少ない球数で打ち取ったり、球威を抑えたりするなどしてスタミナを温存することもまた、必要となってきます。これがエッセンシャルな投球術です。

 

 要するに、非エッセンシャル教師投手は、力量がまるで違う打者に対して、全ての同じ力加減で挑んでいった結果、ボロボロに炎上していまった訳です。

 

 

非エッセンシャル教師の1学期

 桜が舞い散る中、ヤル気に満ち溢れハツラツとした笑顔で子どもたちを迎えます。授業の準備も遅くまで頑張り、ノートにも一人一人ビッシリコメントを書き、充実感に溢れる毎日。「あぁ、やっぱり教師って最高だなぁ!」と毎日を楽しく過ごす非エッセンシャル教師。

 

 しかし、毎日遅くまで残業しているせいか疲労が溜まって行き、何だか仕事の効率も下がって来ているように感じます。分掌も多く抱えています。色んな仕事が中途半端になっていることも気がかりです。いわゆる自転車操業の状態になり、仕事に追われる毎日で、どんどん余裕がなくなって行きます。ミスも連発してしましまい、自信も無くしていきます。

 

 子ども達の前でも、初めの頃の笑顔は何処へやら。表情は暗くなり、何かと子どものダメなところを叱ってしまう日々。だんだん子ども達も反抗するようになり、どんどん関係は悪化して行きます。授業の準備もままならず、自信のないままイマイチな授業を毎日していくうちに、子ども達の気持ちも離れ始め、立ち歩く子どもがいたり、私語が絶えなかったり。

「いい加減にしろーー!」と大声で怒れば怒るほど、子ども達の荒れはエスカレートして行く。そして、夏休みを前に学級崩壊の烙印を押された非エッセンシャル教師は、遂に心身共に疲れ果て体調を崩して入院することに・・・

 

「あの先生、頑張ってたのにね…」こんな声も聞こえてきます。

 

エッセンシャル思考

「全部やろうはバカやろう」

これは、私が勝手に考えた座右の銘です。手前味噌では有りますが、エッセンシャル思考の本質を的確に言い表していると思っています。

 

非エッセンシャル教師は、良いと思ったこと全てに手を出し、また頼まれた仕事を全部引き受け、いずれもに全力投球をした結果、全てが上手くいかなくなってしまいました。

 

 これは必然です。時間は有限な希少資源であり、できる仕事量は限られています。また、人間は長い時間働くと、疲れて生産性が下がります。だからこそ、本当にやる価値のある仕事にだけ、力を注がなければならないのです。

 

『エッセンシャル思考』で言うところの、「選ぶことを選ぶ」ということです。力を注ぐべき仕事を選ばず、無差別に全力に取り掛かっていては、早晩、力尽きます。

 

本当に重要なことだけをやると決めてから、仕事の質は目に見えて改善された。あらゆる方向に1mmずつ進むのをやめて、これと決めた方向に全力疾走できるようになったからだ。   

 

 引用:『エッセンシャル思考』 グレッグマキューン

 

 どの仕事が本当に重要なのかを見定める方法は、以前の記事で書いていますので、良かったら参考にして下さい。

 

春から教員になる方も多いと思います。

しかし、心に留めて欲しいことは、ガムシャラに頑張ることは目的ではないということ。エッセンシャル思考を持って、仕事に取り組むことが、結局子どもへと還っていきます。

 

この本は、本当にオススメです。

ぜひ読んでみて下さい。

 

3月27日のWATCHA!セミナーでも、エッセンシャル思考をマインドセットの核として、お話します。

その内容を少しだけ動画にまとめました。